2007.11.29 Thu
出口雅之 / EGOIST
EGOIST 出口雅之 (1997/03/21) ファンハウス この商品の詳細を見る |
今回は、GRASS VALLEY(グラスバレー)~REV(レフ)を経た出口雅之が、前作『SPEED OF LIFE』に続いてソロ名義で発表したオリジナル・アルバム『EGOIST』を紹介します。
前作の『SPEED OF LIFE』は出口雅之のテイストに溢れてはいるものの、ややありがちな展開やアレンジ(や、凄くPOPだからアッチの方が良いって人も多いかもしれないけど)で今ひとつだった印象ですが、今作はフルートや無国籍風の国感(どんなだよ!)を取り入れ、その後のプロジェクト“スーサイド・スポーツ・カー”に続いて行くようなスパイ&ディスコ風味もタップリと味わえる名盤に仕上がっています。
また、歌詞も凄く良いので、未だにヘヴィー・ローテーションしております。個人的には1stより断然こっちだな。
1. エゴイスト No.9(インストゥルメンタル)
アルバムのオープニングを飾るのは、お洒落なスパイ映画のサントラっぽいインスト曲。
フルートとブラスの音が絡み合って、ワクワク感が増します。
2. 奇跡の風
シングル曲。初めて聴いた時にはピンと来なかったのだけれど、なかなか渋い曲だ。ワウ・ギターのカッティングとブラス、そして滑るようなフルートとオルガンでたたみ掛けるような間奏が素敵だ。
3. マシンガン
力の抜けたヴォーカルが新鮮。なんだかフリッパーズ・ギターみたいな曲だなぁ。
アレンジがシンプルで、出口雅之のこの歌い方にピッタリだ。
4. COOOL
タイトル通り、クールな曲と歌詞。こういうキザで格好付けマン的な歌詞を書かせたら、出口雅之は天才ですね。
5. あの男を追え(インストゥルメンタル)
これまたスパイ映画風のインスト曲…なんだと思うんだけど、なんだか物凄く時代劇っぽくもある(笑)。
6. リヴァー
出口雅之の甘く低い声から始まる曲。後半に向けて熱唱系の歌い方になって行きますが、これもまた良し。
7. バード
イントロからフルートが大活躍。生ドラム系の打ち込みドラムだが、スネアがちょっとウザイ。でもサビが良いので気にしません。
A~Bメロのエフェクト処理された出口氏の声が効果的にサビへ向けて曲を盛り上げております。
8. カー・アクション~エゴイスト No.9(インストゥルメンタル)
映画のワンシーンのようなインスト曲。
9. 7~セヴン
イントロのアレンジとベースラインからして、モロにGRASS VALLEY(グラスバレー)テイストだ。
このイントロを初めて聴いた時、自分でも怖ろしい程にテンションが上がってしまった。そして間奏もまたGRASS VALLEY(グラスバレー)ってか、David Sylvian(デヴィッド・シルヴィアン)のJAPAN風。もう、感無量です。
10. ヴェルヴェット・ウィズ・ブルー
個人的には出口雅之の曲でなければ聴きたくない、古き良きアメリカ調(?)の曲。
11. 我が青春のフェニックス
「ダッセータイトルだな!」
と思ってしまったが、これってリバー・フェニックスに捧げる歌なのかも?
メロディー、アレンジ共に申し分ない。何度も聞きたくなってしまう。
12. プレジャー・ソング
曲調やヴォーカルのエフェクト処理なんかを聴くと、ソロ名義での1stアルバム『SPEED OF LIFE』に近いかも。
13. グッド・ナイト
スローな3拍子。まさに大人の男って感じで、ダンディーな曲。
GRASS VALLEYは別格として、REV(レフ)~個人名義の1stアルバムと比較すると、格段に完成度の高い作品に仕上がっていると思う。捨て曲が無いのと、安っぽいPOPさを感じないことが要因だろうか。
敢えて一つだけ難点を云うと、殆どの楽曲・殆どの部分で、左右にコーラスがこれでもかと挿入されており、ヘッドホンで聴くと疲れます(苦笑)。
僕はこのアルバムを一生聴き続けるつもりでいる。誰しもお気に入りのアルバムが何枚も存在すると思うが、僕にとってこのアルバムは、間違いなくその中の一枚だ。
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